発眼卵を孵化させる方法

販売している発眼卵についての質問をよく受けるので

孵化方法についてまとめてみます。

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<水について>

まず水についてですが冷たく綺麗な水を基本かけ流しすることが必要です。

川水、沢水、地下水、水道水いろいろありますが大雪漁業の発眼卵については

ベストは沢水のようです。孵化水温の適温は約7℃~10℃と言われています。

ちなみに大雪漁業の孵化環境は6.5℃の沢水です。

この条件から多少ずれても孵化する可能性はありますが

死んでしまう可能性も高まっていきます。

また、水温の適温範囲内でも水質(DO{溶存酸素}、PH、SS、BOD)など

によっては死んでしまう場合もあります。

<流量について>

水温約10℃の環境で10万粒の卵を孵化させるのには毎分25~50L程度の流量が必要とされています。

基本的に水温が高くなると溶存酸素も少なくなるのでより多くの水量が必要となり、

水温が低くなると溶存酸素が多くなるのでより少ない水量ですむと考えてよいと思います。

また、この流量が多すぎると卵が動いたり舞ったりして成績が悪くなる可能性があります。

<酸素、輸送について>

発眼卵は水に溶け込んでいる酸素を吸収して生きており

この溶存酸素量は7ppm以上必要とされています。

この卵の時期は空気中からも酸素を取り込むことができるため

袋詰め等で宅急便輸送などにも耐えることができますが

卵表面が乾くと死んでしまうのと凍ると死んでしまいますので

輸送する際は湿度管理及び温度管理が必要です。

大雪漁業では輸送の際は発砲スチロールボックスに

湿らせたスポンジもしくは湿らせた布を使い、長時間輸送には

卵が直接当たらない位置に板氷を入れて輸送環境を整えます。

<孵化日数について>

孵化までの日数については水温の積算水温でおおよその見当がつきます。

発眼卵になってから孵化するまでは積算水温で約180℃ですので

水温が6℃だと30日、10℃だと18日という計算になります。

ただ実際はすべての卵が同時に孵化するとは限らず採卵日の卵でも

数日間にわたって順次孵化していく場合が多いです。

<注意点>

・孵化して浮上するまでは日光に当てないように暗所に置きましょう。

・なるべく静止させておいたほうが良いので過度な振動などは避けましょう。

<Q&A>

Q1:卵はまとめて置いた方が良いのですか、それともバラバラに間隔を空けて置いた方が良いのですか。

A1:死卵から発生する水カビが隣の卵まで浸食していく可能性を考えると、十分なスペースがあるのでしたら間隔を空けて置いた方がよいと思います。

<その他雑記>

一度500mlペットボトルにニジマス発眼卵と「酸素の出る石」を入れて冷蔵庫で孵化するか試したことがありますが(水は1日か2日に一回取り替え)この条件でほとんど孵化したという結果がありました。

この結果から通常の冷水魚を飼う環境の水槽があれば屋外かけ流しの環境でなくても孵化させることは十分可能であると考えます。

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